100号 「危機管理」
「かわら版」の完全版はこちら → 第100号 30年6月号
「大炎上!」
ネットへの投稿動画をきっかけに日本中で大炎上中の日大アメフト問題ですが・・内容は皆さんがご存知の通りです。
しかし、次々と新キャラが登場し爆発の勢いは止まりません。
「当事者である選手」の真摯な会見、選手が意図を間違え危険なプレーになったと主張する「元監督とコーチ」、また傍若無人の対応で世間の注目を集めた「司会者」と悪ものキャラのオンパレードです。
一方、炎上鎮圧のために登場した「学長」の当事者意識の希薄さ、学長会見に乱入した「謎の老婆」となにかとワイドショーに最適な素材(ネタ)を提供しています。
危機管理学部なる専門学部を唯一有し優秀な教員やOBを抱える大学にしては、小出しに油を注ぎ、より火の粉を散らばすなどお粗末な対応が目立ちます。
ゲーム的にとらえると最大の敵「ラスボス」理事長が登場し【the end】なのでしょうか?
一連の騒動の結末に注目です。
危機(ピンチ)は突然に・・
日々の営業活動において社員の行動がチャンスを広げ、又はピンチを救う事もある一方、最悪の結果を招く事もあります。
平成24年の「京都祇園軽ワゴン車暴走事故(Wikipedia)」は軽ワゴン車が暴走事故を起こし、運転者を含む8名が死亡、12人が重軽傷を負いました。
原因は運転手の持病のてんかん発作が原因ですが運転者を雇用していた会社は売上減少に伴い事業継続が困難となり自己破産となりました。
このように、業務中に発生したトラブルの責任はすべて会社(経営者)が背負います。
危機管理「さしすせそ」
料理の味付けの基本に「さしすせそ」という言葉があります。
砂糖(さ)、塩(し)、酢(す)、醤油(せ・し)、味噌(そ)の語呂合わせですが・・教育現場でも危機管理「さしすせそ」があるようです。
「さ」=最悪を想って
「し」=慎重に
「す」=素早く
「せ」=誠意をもって
「そ」=組織で対応する
別の言い方では・・
「さ」=最初の対応を慎重にかつ素早く的確に行う(初期対応の重要性)
「し」=指揮系統をはっきりさせる(責任者を頂点とした組織対応)
「す」=推測で動かず、正確な情報を得て、経過を記録する(情報収集と伝達)
「せ」=戦略と戦術に長ける(首尾一貫した戦略と臨機応変の戦術)
「そ」=組織の役割を明確にする(一人一役、最後まで遂行)
この教育現場の危機管理「さしすせそ」は、企業経営における危機管理の方法としても活用できます。
組織全体で・・
さて・・冒頭の日大は、幼稚園から大学院まである巨大な教育機関です。教職課程も充実しているので当然、「教育現場における危機管理」の方法は熟知しているはずです。
なにかの授業で知っている事(知識)を実際に役に役立たせる事が「知恵」・・だと聞いた記憶があります。
交通事故のような大事故に限らず、大柄な話し方、場に不似合いな服装、連絡ミスなど些細な事でトラブルになる事もあります。
相手を不快にさせる行動、だらしない態度、無責任な行動などは常識人ならダメな事は「知っています」。
しかし、ダメな行動を改めない人を見かけますが「知識」を「知恵」として活用できないのでしょう。
危機管理「さしすせそ」を会社(組織)の知恵として定着させたいですね・・。