90号 「フェイク騒動・・」

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【今月の事務所通信】

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  「コロッケ騒動」

ものまねで一世を風靡し、現在は美食家で有名なAさんがネットで批判を浴び謝罪しました。

Aさんは、ある店の「メンチカツ」が美味しいとたびたびテレビ番組や雑誌、ラジオなどで話し、おかげでお店は行列が出来るほどの大繁盛となりました。たとえば・・あるテレビ番組では「毎月の墓参りの帰りにこのお店のメンチカツを買うのが楽しみだ」と話し出演者や視聴者の共感を得ていました。

ところが一転・・ある週刊誌が新たな事実を発見したのです。実はAさん、7年ほど前からその店の実質的なオーナだったのです。あまりに露骨な宣伝活動にネットが騒然となりました。メンチカツの味は本当に美味しいようなのに・・。

SNSなどで様々な情報が飛び交いますが安易に鵜呑みにしないよう私たちも気を付けたいですね・・。

 

主要な産業は「偽ニュース」

アメリカだけではなく、世界中で偽ニュースが問題となっています。例えば「米大統領選でローマ法王がトランプ氏を支持」、「第3次世界大戦がはじまる」など世界を混乱させ程のフェイクが出回っています。

第二次世界大戦後にユーゴスラビアから独立、ギリシャとブルガリアに挟まれたマケドニア共和国、その中部に「ヴェレス」という町があります。人口は5万人程で平均月収は4.5万円程です。この小さな町では偽ニュースが盛り上がっていると新聞が報じました。

 

「やらない方がおかしい・・」

ある男子学生は、大学の講義を終え、帰宅した午後7時から午前6時まで米CNNテレビなどのニュースサイトをチェック、類似の情報を切り貼りして一晩に15本ほどCNN類似の記事を作成します。

彼曰く「トランプ米大統領のニュースをかき集めてインターネットに載せたところ、初めての月収が約39万円となり、こんな簡単なのにやらない方がおかしい」と言います。「普通のニュースを誇張する反偽(ハーフ)ニュースで、米国民が読みたがるニュースを先回りして提供している」と大学生はうそぶきます。

ここで、偽ニュースがお金に変わる秘密を紹介します。まず、グーグルなどの検索サイトと契約を交わします。すると自動で広告主が紹介され、サイト見た人が広告をクリックするとその数に応じて銀行口座に報酬が振り込まれます。つまり、偽ニュースを流すことで閲覧者を増やし、お金を手に入れているのです。

 

「偽ニュースで親孝行?」

事の発端は、ユーゴスラビアの解体により、この地域にあった産業や工場は閉鎖され、人々がどうしたら稼げるかを考えていたところにネットが儲かると話題になり、半年で約670万円も稼いだと話す少年も現れました。地元紙の記者は「両親より多く稼いで親孝行とみなされている子もいる。良心なんてない」と言い切ります。

不正な行為で稼いだお金が親孝行になるなんて国民性の違いですね・・。

「情報に溺れる」

「PPAP」、「恋ダンス」などでも分かるようにネットをきっかけに一瞬で爆発的なブームがやってきます。楽しい話題は良のですが、偽ニュースやうその情報は実害が生じます。溢れるような、真実や偽の情報が交錯する時代に私たちはビジネスをしています。

 

しかし、お金のためなら犯罪以外なら何をやっても良いという事ではありません。
二宮尊徳は「道徳なき経済は罪悪であり、経済なき道徳は寝言である」と言います。つまり、正しくない方法で儲ける事は問題です。

 

一方、まじめに商売をしていても赤字は良くありません。
正しい方法でお客様に喜ばれながら、適正な利益を出す・・。

これがわが国の商人の姿ですね・・。