98号 「睡眠」
「かわら版」の完全版はこちら → 第98号 30年4月号 |
「新入社員の敵は・・」
この時期のニュースに○○会社で入社式があり〇〇名が社会人の仲間入りをしたなど新社会人の話題があります。
「春眠暁を覚えず」との「ことわざ」にもあるように彼らの最大の敵は眠気かもしれません。
学生から社会人への第一歩は生活習慣の改善です。
一方、若い社員さんとは違い、眠りが浅い、夜中に目が覚めるなど不眠に悩まされている人もいるでしょう・・。私もそうですが老化が原因の一つかもしれません。
「夜中に目が覚めて・・」との私の愚痴に妻から「良い話をTVでやってたよ~!」との助言がありました。「キムチ※1」が不眠を解決するとの事です。
詳しい事は省きますが・・発酵食品が不眠に良いようです。
と・・いう事で我が家の晩酌のお供に「キムチ」が加わりました。しかし、たっぷりのキムチを食べるのは逆効果のようで、唐辛子やにんにくは刺激が強く、眠りを妨げてしまう原因にもなります。何事もほどほどに・・との事ですね!
※1 小鉢に一杯程度の分量が効果的なようです。
「第二次世界大戦の教訓」
第二次世界大戦中、アメリカ海軍のパイロットの多くは戦闘から受けるプレッシャーとストレスによって衰弱していました。
実際、敵と間違え「友軍機を誤って撃墜」したり「本来なら回避可能な状況で撃墜される」などの事例が多く報告されました。
そこでアメリカ海軍はパイロットたちのストレスを緩和させる必要性に迫られ研究を重ねた結果、ある発見をしました。
それはパイロットの多くが「ストレスによる睡眠不足」が続いているという事実です。
私たちにとって睡眠は人生の1/3の時間を費やすほどの重要なもので睡眠不足は健康に悪影響を及ぼします。
ストレス社会で暮らす私たちにも効果があるかも知れませんので米海軍の研究をご紹介します。
「米海軍の研究成果」
パイロットのストレス解消のための研究結果とは・・何と「2分以内に眠りにつく方法」です。
米海軍の依頼を受けた心理学の教授によると「睡眠は肉体的にも精神的にもリラックスしている状態である」と定義しました。
そこで「あらゆる状況下で、昼夜問わずいつでも2分で寝ることができる」という「肉体的」、「精神的」にリラックスする方法の2つをパイロットに伝授したとのです。
「肉体的に」リラックスする方法
詳しくは※2をご覧ください。要約をご紹介します。
最初に睡眠の導入準備に入ります。まぶたを閉じ、力を抜いてリラックスした態勢をとりましょう。続いて定期的に深呼吸をし、肩、顔、腕、脚など全身の筋肉を緩ませるようにしましょう。
自分は「椅子の上に垂れるクラゲ」だとイメージしながら、意識的に力を抜いて深呼吸とともに全身の筋肉をゆるませます。これらの一連の流れにより睡眠状態に移行する準備ができるとのことです。不眠にお悩みの方はまずは信じて見ましょう!
※2 ネットで「米海軍 2分」で検索すると細かい解説が紹介されていますので興味がある方はご覧下さい。
「精神的に」リラックスする方法
続いて教授によると「肉体的」にリラックスすることさえできれば、「10秒で眠ることができる」とのことです。ただし、その10秒間で「動きのあること」について考えてはいけません・・。
イメージとしては・・「春の日に、静かな湖の上でカヌーに横たわって青空を見上げている様子をイメージ」し、自分に 『何も考えてない』 とひたすら言い聞かせ10秒以上、継続することが重要だと教授は言っています。
実際にパイロットたちの96%が2分以内にいつでもどこでも寝ることができるようになりコーヒーを飲んだ直後でも、爆音や砲火でうるさい状況下でも、すぐに眠りにつくことが可能になり戦況を有利に進めたようですが・・当事者であった日本人にとっては複雑な気持ちになる話です。
後にその教授はオリンピックのコーチとなり陸上競技のアメリカ代表を27人も輩出、今なおアメリカ陸上界における伝説のコーチとして知られています。
戦争のお話しはさておいて・・「睡眠」がリラックスを生み出し、リラックスした状態が多いほど仕事にも健康にも良いということは間違いなさそうです。