84号 お客様(国民含む)は神様です

当事務所では事務所通信「税務版」と「かわら版」をご希望の方には無償で提供しております。興味をお持ちの方はこちら(問い合わせフォーム)よりお気軽にお申し込みください。

なお、「かわら版」につきましては毎月公開しておりますので下記よりPDFでご覧いただけます。

【今月の事務所通信】

  「国民ファースト」

1 月20 日、アメリカ第45 代大統領にトランプ氏が就任しました。就任演説では「アメリカ ファースト」を強調、アメリカ第一主義を鮮明にしております。

最近は似たような響きの「都民ファースト」という言葉も毎日ニューで流れていますが最近の指導者の仕事は投票権を持つ「国民や市民」の不満を解消する事のようです。

さて、せっかくの機会なのでビジネスの成功者、トランプ氏から何か学び取りましょう。就任演説の内容はさて置き・・トランプ氏は「容易な言葉」を「短いフレーズ」で繰り返す事に特徴があるようです。つまり、顧客(国民)の耳や記憶に残りやすいように話しているのです。

たとえばトランプ氏は 「フォー ~  アメ ~  リカ」を繰り返し、特徴のある顔(髪型?)や円を描いた指先とともに私たちの目や耳に焼き付いています。人を惹きつける話術、これが成功の秘訣の一つなのかも知れません。同様に小池都知事も自身を応援した都議を「ファーストペンギン(注)」にたとえるなど、人々が興味を持つ話題でメディアを使って上手に話しかけます。いずれにしても、大衆目線が受け入れられる世の中のようです。

(注)「ペンギンは、鳥やけども、空は飛べない。しかし、大きな海を、素早く泳ぐことができる。そやけど、海の中は、危険がいっぱいや。どんな敵や、困難が待ち受けてるかも分からへん。
そんな時に、海に、群れの中から一番先に飛び込む、勇気あるペンギンのことを『ファースト・ペンギン』というんです」(参照:NHK 連続テレビ小説「あさが来た」)

 

お客様第一主義

ある調査によると、何らかの形で「お客様第一主義」か、それに近い言葉を「企業理念」として取り入れている日本の企業が7 割以上のようです(当事務所も例外ではありません・・)。

しかし、消費者である私たちは「お客様第一主義」の看板に偽りがある企業が多いという事を実感しています。では、なぜ「お客様第一主義」が実行されないかを考えて見ましょう。

 

従業員が満足していない

顧客満足(CS)を従業員に求めているのに従業員満足(ES)に無関心な会社があります。最近の話題で多いのが「人がいないね~」という事です。そう考えると、今いる社員さんが退職しないよう従業員満足は重要な問題です。

「顧客満足」や「社会貢献」といった内容とともに、「社員の個性を生かす」「成長している実感を持てる会社」等といった従業員満足にかかわる内容を「企業理念」として掲げている企業も多いようです。しかし、実際にはお客様第一と同様、看板倒れに終わっている会社が多いのが実情でしょう。

従業員満足度が低いのに、顧客満足を高める仕事が実践できるとは思えません。そう考えると「お客様第一主義」への第一歩は「従業員満足度を高める事」との結論になりそうです。

 

どうしたら「従業員満足」が高まる?

では、従業員にとっての満足とはどのようなものでしょうか。人の考えは千差万別で「給料が高い」という金銭的な満足、「仕事にやりがいを感じる」という達成感が大切な人もいるでしょう・・。

または、「経営者の人柄」、「会社の将来性」、「ストレスのない人間関係」等々、人が求める満足はそれぞれです。

しかし、たとえば社員が家を購入している場合には会社に満足度が高いように感じます。それは、給料のみならず会社を信頼し長く勤め続ける意思がある事を示しています。

つまり、会社や経営者への信頼が高まると従業員満足が高まるのかもしれません。そう考えると、「従業員満
足」が低いのは経営者自身に責任があるとの答えになるようです。社員が長く勤めてくれる会社を目指した
いですね・・。