かわら版:「見える化」による業績管理
税理士の佐藤です。
我が国の企業の72.8%が赤字です(国税庁発表)。つまり、3割しか黒字企業は存在しないのです。まわりで景気の良い話ばかりしている社長さんがいたとしても、本当は赤字で資金繰りに苦しんでいるのかもしれません。私の経験では、利益の出ている会社の経営者ほど儲かった話はしません。それは、未来を見ているので一時的な儲けには興味がないからです。
最低でも毎月、業績確認は必要
今月の利益がどうだったか、何の売上が良かったのか、どの部署が悪かったのか等、経営者は自社の健康状態を常にチェックしなければなりませんが、それが出来ていない企業は「ヤマ勘」で経営をしている事になります。ヤマ勘でする「じゃんけん」は、いつかは必ず負けます。これは、皆さんも経験されているはずです。
では、どうすると「ヤマ勘」経営から脱皮する事が出来るでしょうか?その答えは、「会計システム」を利用し、自社で業績を管理する事です。なぜならば、業績管理を外注(税理士事務所に依頼)していたら、業績に対する興味や意識が低下してしまうからです。
自社で業績を管理する事のメリット
「リアルタイムに利益が分かる」、「事務処理時間が短縮できる」、「ベテランが辞めても引き継ぎがスムーズに行く」等、自社で業績を管理するメリットは沢山あります。しかし、一番のメリットは「自社の抱える問題が浮き彫りになる」という事です。紙の試算表・総勘定元帳では気づかなかった問題点の発見と予防が可能となります。
自社で業績を管理するポイントは「問題点が発見しやすいように“見える化(みんなが把握可能な状態)”」が出来る仕組み作りです。
「見える化」のポイント
会計システムの「見える化」の方法は企業によって異なります。建設会社のように、現場別利益管理が必要な会社もあれば、販売会社のように、グループ単位の業績の管理が必要な会社もあります。つまり、企業ごとにカスタマイズが必要なのです。既製品では、貴社にジャストフィットしません。そこで当事務所は市販の会計ソフトからTKCの会計システムへの変更をお勧めしております。
自社の問題点を「見える化」することで、企業の不祥事や赤字決算を防ぐ事ができます。何もしなければ、72.8%の赤字グループになってしまいます。