かわら版:「トヨタ生産方式」から学ぶ2

トヨタ生産方式は徹底したムダの排除を目指します。たとえば、仕事が少ないと人は時間つぶしのために、必要もない仕事を作り出したり、出張や打合せに出かけたりします。その結果、時間のムダ、人件費のムダ、経費のムダが発生します。

つまり、ムダを排除するという事はトヨタだけの問題ではないのです。

動きを「ムダ」と「作業」に分ける

トヨタでは作業員の動きを「ムダ」と「作業」に分けます。

さらに「作業」を「付加価値のない作業」と「付加価値を高める正味作業」に分けます。

「付加価値のない作業」は本来ムダと考えて良いのかもしれませんが必要不可欠な事もあります。たとえば、現場までの移動時間、納品された商品を箱から出す作業など・・。

人を大事にする。人を生かす

毎日の仕事に慣れてしまい、「ムダ」や「付加価値のない作業」、「動」く事が仕事だと思っている人が増えると忙しいのに儲からないという会社になります。

ここで注意すべきは、「付加価値を高める正味作業」である「働」く時間を増やすために、一方的に仕事を押し付けては逆効果です。社内の雰囲気を悪くなり生産性がダウンするだけです。

トヨタ元会長の張富士夫さんが「人を大事にする。人を生かすという基本がなければ、トヨタ生産システムは生きてこないんです。それが人間尊重、すなわちトヨタウェイです。」と語っているように、社員を尊重し、会社全体でムダを排除するために業務カイゼンに取り組む事が大切なのです。

会社が儲かるために必要以上に社員を働かせようというのでは決してありませんので誤解のないように・・・・。